AMSAT-NA Foxプロジェクト2013年03月25日 22時01分

AMSAT-NA Foxプロジェクト

[原文] http://ww2.amsat.org/?page_id=26
[翻訳] JE9PEL/1 (許可済)


           Foxプロジェクトとは何か?
    なぜ 地球低軌道(LEO)CubeSat を製作しているのか?

CubeSats は、大学生が衛星を製作して打ち上げるためには 正に安価な唯一の方法
でした。しかし、彼らは宇宙業界で最もホットな新しい技術を持っています。米国
航空宇宙局(NASA)、国家偵察局("スパイ衛星")、エアロスペース社、そしてボーイ
ング社さえも、すべて CubeSats を打ち上げ、運用しています。そして今、教育や
科学ミッションを奨励するために無料の打ち上げを提供するNASA小型衛星打ち上げ
(ELaNa)教育プログラムを、AMSAT のような米国の非営利団体に開放しています。

Foxプロジェクトは、この新しい新たな技術への AMSAT の答えです。AMSATは 高度
な科学実験をサポートすることができる アマチュア無線トランスポンダ と共に、
CubeSats のファミリーを開発しています。私たちは NASA ELanaプログラムに適す
る科学と教育ミッションにおいて、大学と協力しています。これがアマチュア無線
トランスポンダを宇宙に持って行く方法を提供し、宇宙ベースの研究プロジェクト
のための信頼性の高いプラットフォームを大学のパートナーに提供します。

私たちの第1期の Fox衛星は、1U CubeSats です。それぞれ HT(Home Terminal) を
介して単純に地上局に向けるアナログFMレピーターと、衛星を介してコンタクトす
るための"指向"性アンテナを持っています。これは 最もポピュラーな AO-51 で作
られたモードでした。第1期 CubeSatsもまた、データ通信用高速デジタルモードで
動作する能力を持っています。第1期 Fox衛星プロジェクトの 2機が、すでに NASA
ELaNaプログラムの無料打ち上げに認定されました。

第2期 Fox衛星は、ARISSat-1 で一度テストされたような ソフトウェア定義トラン
スポンダ(SDX) を持ちます。これらはリニアトランスポンダーを含む、多種多様な
アナログおよびデジタル通信モードで運用することができます。これは操作の信頼
性を確保するため、より多くの電力を必要とするので、これらは恐らくすべて 3U-
CubeSats となるでしょう。


           なぜ LEO軌道"のみ" なのか?

コスト、打ち上げの機会、およびユーザのニーズ。 高軌道(HEO)衛星は今日、単純
に手頃な価格ではありません。AO-13 の優れた代替品は、ドイツの記憶の中にあり
ます。これまでのところ、最も安く利用できる打ち上げは一千万ドルです。手頃な
価格の打ち上げを模索し続ける努力をしながら、私たちが使用している種類の衛星
がなぜもはや入手可能でないかについて強調しておきます。ちなみに CubeSats の
LEO への打ち上げ費用は、10万ドルの範囲であり、適切な教育指向のミッションと
組み合わせるならば、しばしば無料です。しかし、開発およびテストした技術は、
それらが認められたときに HEOミッションへ使用可能か、あるいはアップグレード
できるかを計画します。CubeSat の技術は本質的に、より大きく、より能力のある
衛星に "一緒に行動" することができます。同様に、開発した技術管理の手順は、
必要な経験と他のミッションのためのコンタクトを提供してくれます。


            CubeSat とは何か?

・小型衛星。一辺が10cm(4インチ)の 1U衛星です。
 それらは、3U 長さ30cm(12インチ)まで長くすることができます。
・各ユニットは、1.33kg、約2.9ポンドの最大質量を持っています。
・各衛星は、打ち上げのために完全に独立していなければなりません。
 この標準化は、利用できる より多くの打ち上げを可能にします。


            Fox の状態と仕様

・開発フェーズ:審査会の承認済み。進行中の設計。
・配分済みプロトタイプハードウェア
・プロジェクトの打ち上げ:Fox-1:2013年, Fox-2:2015年
・フレーム構体:標準 1U CubeSat
・フレームサイズ:10cm x 10cm x 10cm
・質量:約1.33kg, ~3ポンド。
・軌道:打上げ体に応じて 600-800km, 円軌道
・受信:500mW EIRP, U/V(モードB) 展開型アンテナ, FM only
・Fox-1 電気系:Simple IHU, バッテリ障害時は日照時のみ運用
・Fox-2 電気系:ソフトウェア定義トランスポンダ(SDX), 多モードをサポート
・電源:Fox-1:固定太陽電池配列, Fox-2:展開型太陽電池配列
・バッテリー:ニッカド または リチウムイオン


       Foxプロジェクトの現状、最新情報、および指標*

・Fox-1プロジェクト発祥 - 2011年7月
・運用構想(ConOps)      - 2011年9月
・システム要件仕様(SRS) - 2011年10月
・実験ペイロード仕様    - 2011年11月
・NASA ELaNa 申請提出   - 2011年11月
・2012年, 2013年の予備的指標
・基本プロジェクト計画  - 2012年1月 - 完了
・基本設計審査(PDR)     - 2012年3月 - 4月24日,25日,26日に完了
・エンジニアリングプロトタイプ - 2012年7月
・詳細設計審査(CDR)     - 2012年8月
・プロトタイプIHU 配分済み、正常に初期化 - 2013年1月
・2013年下半期 - 打ち上げ目標

* ITAR (訳注 International Traffic in Arms Regulations, 国際武器取引規則)
の要件および利用可能宇宙により、詳細なことは必然的に制限されます。これらの
詳細なことに興味がある方は、AMSAT Store から入手できるAMSAT-NAスペースシン
ポジウムの年間紀要の記事を読みたいと思うかもしれません。 AMSATエンジニアリ
ングチームのメンバーによる関連プレゼンテーションのいくつかは、次からダウン
ロードすることができます:

2012シンポジウム Fox 概要
2012シンポジウム Fox 機械設計
2012シンポジウム Fox 熱設計
2012シンポジウム Fox 放射線軽減


           テレメトリおよびその他の実験

それぞれの Fox衛星は、基本的な通信機能に加えて、他の機能の実験があります。
ARISSat-1 プロジェクトは、良い概念のモデルとして機能します。パフォーマンス
と他の実験に興味がある方には、multi-OSソフトウェアがリアルタイムでデータを
表示するために利用可能であり、その後の研究と分析のためにそれをサーバに転送
することができます。表示は、このプロトタイプ計器盤に似ています。

        


    どのように宇宙に行って AMSAT を助けることができますか?

まず第一に、AMSAT に参加!  あなたの積極的な財政的・技術的支援がなければ、
私たちは新しい衛星を開発することはできません。

           

寄付してください。小規模または大規模でも それはすべて宇宙に行って AMSAT-NA
の活動に追加されます。ハムフェスタとあなたの地元の無線クラブで、活動を広め
てください。次の資料は、Fox への良い導入となります:

AMSAT-Fox Hamfest 配布資料(英語)
AMSAT-Fox Hamfest 配布資料(スペイン語)


私たちは、次の分野における専門知識を持つボランティアが必要です。

・プロジェクトの計画
・受信システム設計
・熱設計
・IHUソフトウェア開発
・PCボードのレイアウトおよび開発
・テスト計画およびシステムテスト
・試験装置の開発
・衛星の開発
・地上局ソフトウェア開発

私たちは常に、既存の ITAR規則を遵守している これと他のプロジェクトのための
技術的な資格を持つ人材を求めています。(これは本質的に 米国市民または永住者
のいずれかであることを意味します。) ITAR 資格 もしあなたが興味を持っている
ならば、次の AMSAT-NA VP にお問い合わせください:Fox Engineering


[補足]
FoxTLM Demodulator by KA2UPW/5