UI_View32 は基本的に地上APRS運用に特化したソフトなので、これを衛星通信に
応用する前に、APRSの概念および UI_View32ソフトそのものを理解しておく必要
があります。下に 参考URLと参考書籍を紹介しておきました。ここでは先の記事
の中で、特に送信に関わる (8)UI_View32->Messages画面について補足をします。
[画面上段のタブ]
ALL: 送受信されている全てのメッセージ(他局を含む)を表示する。
Mine:自局宛および自局が発信したメッセージだけを表示する。
BLN: APRS Bulletin として発信されたものを表示する。
NWS: APRS News として発信されたものを表示する。
[画面中段の履歴欄]
Y: 宛先局からの ACK を受信(宛先局がメッセージを受信するとACKを返す)
した時に、Y (Yes)と表示される。(ACK: Acknowledged, 承認 受領)
N: リトライ完了後(後述)も宛先局からの ACK が受信できなかった時に、
N (No)と表示される。(数字はメッセージの通し番号。100でクリア。)
N表示のメッセージをダブルクリックすると再送信が可能。
H: 宛先局へ送信しようとした以前のメッセージがまだ送信完了していない
ため、送信しようとした今のメッセージが保留(待機)状態になった時に、
H (Hold)と表示される。
[画面下段のメッセージ送信欄]
To: 宛先局のコールサインを記入する。(ここで ALL, SAT 等は無意味か?)
Port: メッセージを送るポートを指定する。APRS地上サーバー直接接続の
場合は I (1ではない)とする。I とした場合は、Digi欄は入力不可
になるので、衛星通信の場合は 1 を入力する。
Digi: 衛星デジピータコールサインを入力する。(ISS の場合は RS0ISS-4)
Digi欄をダブルクリックするか、Ctrl+D とすると、
Main Screen -> Setup -> Station Setup で設定したデフォルトの
デジパスが設定される。
Text: この欄にメッセージを記述して、Enterキーを押すと送信される。
APRSフォーマットでは最大67文字。画面右下の TH-D7欄にチェック
すると最大45文字に制限される。
Name: To欄の局のハンドル名を入力すると、次回からName欄にも反映して
ハンドル名が表示される。衛星通信には必要ないか。
[Messages->Setup]
自局が送信したメッセージに対して宛先局からの ACK が受信されなかった
場合の再送信に関する設定をここで行う。先の記事の図(7)を参照。
Retry interval: 再送信の間隔秒数。
Try x times: 再送信の回数。
再送信回数まで試みても ACK が受信できなかった場合は、
このメッセージ送信は失敗したと見なされ、画面中断の
履歴Status欄は N の表示になる。衛星通信では 1 を推奨。
Retry on heard: チェックすると、メッセージ送信に失敗した場合でも
その宛先局の信号を受信した時に、再送信を行う。
Expire after x mins: Retry on heard欄がチェックされている時のみ有効。
設定した時間が経過すると、Retry on heard機能無効になる。
[参考URL,書籍]
http://aprs.xii.jp/aprs/uiviewtop.html
http://www.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14951.htm
http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr526.htm