MIC-E フォーマット変換表2007年11月20日 19:27

JH4XSY 局により、緯度経度・速度・方向の値を MIC-E フォーマットに変換する Excel 表
が公開されました。 これは労作です。 (以下、xls と略記)
http://jf1aje.sakura.ne.jp/cgi_joyful6/img/244.xls

これを、APRS Protocol Reference (以下、Ref と略記)
http://www.ui-view.org/files/APRS101.pdf
と併せて参照すると、自局の緯度経度等の値を、簡単に MIC-E フォーマットに変換するこ
とができます。 例として、JE9PEL の 3523.05N/13936.61E を変換してみます。

xls DEST シートにより、緯度を次のように配置します。 Ref (p.44) 参照。

緯度  3               5               2               3               0               5
-----------------------------------------------------------------------------------------------
数値  Message Bit A   Message Bit B   Message Bit C   N/S             long offset     East/West
-----------------------------------------------------------------------------------------------
      Bit:0   Bit:1   Bit:0   Bit:1   Bit:0   Bit:1   North   South   <100    >100    E       W
0     0       P       0       P       0       P       P       0       0       P       0       P
1     1       Q       1       Q       1       Q       Q       1       1       Q       1       Q
2     2       R       2       R       2       R       R       2       2       R       2       R
3     3       S       3       S       3       S       S       3       3       S       3       S
4     4       T       4       T       4       T       T       4       4       T       4       T
5     5       U       5       U       5       U       U       5       5       U       5       U
6     6       V       6       V       6       V       V       6       6       V       6       V
7     7       W       7       W       7       W       W       7       7       W       7       W
8     8       X       8       X       8       X       X       8       8       X       8       X
9     9       Y       9       Y       9       Y       Y       9       9       Y       9       Y
-----------------------------------------------------------------------------------------------

Message Bit は、Committed を設定することから、Ref (p.45) により
A=Bit:0, B=Bit:1, C=Bit:1 です。
緯度の数値 3, 5, 2 に対応する文字を選ぶと、3UR です。
緯度の左から 4個目の数値 3 は、緯度が北緯であることから、S を選びます。

緯度の数値 0 は、long offset を考慮して、Ref (p.44) および xls INFO1 シートから、
P を選びます。 この long offset は、トリッキーな技法です。 xls INFO1 の (d)eg の
列を見るとわかるように、一つの文字を 100未満の経度(d)と 100以上の経度(d) に あて
がい(特例として、一桁の経度(d) も 100以上とみなす)、その判断をここで行っています。 

緯度の最後の数値 5 は、経度が東経であることから、5 を選びます。

結局、ここまでで 「3URSP5」 と変換されました。これが、Unproto コマンドの UN に続く
部分に表記するものです。

さて、次は経度の変換です。
Ref (p.47) および xls INFO1 シートから、経度は C@Y と変換されます。

最後に、速度・方向の変換ですが、固定局の場合はいずれも 0 を変換しますが、
Ref (p.50,51,52) および xls INFO2 シートから、いずれも 16 進数の 0x1c に変換します。
問題は、このバイナリファイルをどのように作成するかです。ここでは、バイナリエディタ
「Stirling.exe」を使います。
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se079072.html
ファイル → 新規作成 から「1c 1c 1c」 と入力し、ファイル → 名前付け保存 をします。
テキストエディタで開いてみると、便宜上 \\\ となっているはずです。
移動局の場合は、xls INFO2 シートを参考に、他の 16 進数あるいは文字に変換します。

先ほどの経度の変換値 C@Y と \\\ をテキストエディタで合体して、C@Y\\\ となり、
Ref (p.46) を参考に、ヘッダー 「`」 および フッター「-/」 をさらに合体して
「`C@Y\\\-/」とします。 フッター「-/」 の後ろにメッセージを追加します。
これで、 「`C@Y\\\-/test MIC-E」 の完成です。

GO-32 経由で MIC-E フォーマットでアクセスするためには、
unproto 3URSP5 via 4XTECH とし、`C@Y\\\-/test MIC-E を送信することになります。

                                       Tnx.> JH4XSY/1

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