(C)
Planetary Society
http://www.youtube.com/watch?v=-JRAPo1SZe8
LightSail-1 は実証機で、LightSail-A/B は、その試験機という位置付けである
ことがわかりました。
原典 Aerospace Technology
翻訳 JE9PEL/1
LightSail-1 は、ソーラーセイルミッションに基づくキューブサットミッション
で、現在、惑星協会宇宙探査推進団体 (Planetary Society, Space exploration
promoter) により開発中である。それは、試験機 LightSail-A と フルソーラー
セイルミッション機 LightSail-B を含んでいる。
LightSail-A は 2015年5月に低軌道(LEO)に打ち上げられる予定で、LightSail-B
は2016年4月に Prox-1 衛星から中軌道(MEO)に放出される予定である。この衛星
は地球から 720km以上の軌道高度に置かれ、太陽からの放射線を使って飛行する。
惑星協会は、LightSail-1 ミッションを成功させることにより、LightSail プロ
グラムの下で、さらに LightSail-2, LightSail-3 という二つのソーラーセイル
を構築する計画である。 NASA は、Sunjammer という類似したソーラースペース
ミッションの開発も進めていて、それは 2015年1月に打ち上げられる予定である。
(訳注: Sunjammer計画は 2014年10月に中止決定. SpaceNews) LightSailプログ
ラムは約 450万ドルが掛かることが見積もられており、それは会費と個人の資金
を想定している。
LightSail-1 デザインと開発
LightSail-1 衛星プロジェクトは当初、惑星協会により 2005年に Cosmo-1 とい
う最初のソーラーセイルを宇宙に送る構想から始められたが、そのミッションは
Volna 打ち上げロケットの失敗により不成功に終わった。2009年には NASA から
NanoSail-D プロジェクトを引き継ぎ、2009年11月に LightSail として再構築す
ると広報した。
惑星協会は、2009年11月に LightSail-1 を開発すると発表した、そして 詳細な
設計計画(Critical Design Review, CDR)は、ジェット推進研究所(JPL)とエアロ
スペース社 (Aerospace Corporation)の専門家により、2010年6月に完成した。
LightSail-1 は、4.5kg の重量があり、340mm x 100mm x 100mm のサイズである。
太陽センサーが取り付けられた 4つの三角形のソーラーセイルを持ち、また 2つ
のソーラーパネルの端には 2メガピクセルカメラが付いている。
ソーラーセイルは、32m^2 (340ft^2) の横断面による Mylar という 反射ポリエ
ステルフィルムからできている。衛星は光力を直接計測する目的の 6台の超小型
高感度加速度計を持っている。また導入機器と診断用電子機器も含まれ、433MHz
で動作する 17cm(7in)の長さの展開型アンテナを持っている。それは一つの動輪
と 3軸ジャイロと 3本のトルクロッドが特徴で、それは姿勢制御システムの一部
である。
衛星は超小型衛星電子装置仕様に基づいており、キューブサットの第一ユニット
は、中央電子機器と制御モジュールに使われる。他の二つのユニットはソーラー
セイルモジュールとカメラ、付加センサーとコントロールシステムを持っている。
そして、カメラはソーラーセイルの位置を確かめることに使われる。
LightSail-1 ミッションの目的
LightSail-1 は、推進の手段として太陽光を使うためのクリーンテクノロジーを
テストすることを目指している。それはセイルを 3リットルの体積に折り畳んで
詰めている。地球の最上層の大気から脱出した後、ソーラーセイルはフルサイズ
に展開される。セイルの太陽光の圧力は、軌道エネルギーを増加させる。
Prox-1 と LightSail-B衛星は、720km の高度の円軌道に投入される。Prox-1 は
数週間後に LightSail-B を放出し、ソーラーセイルの展開を監視するため 衛星
に近づいたままの状態になる。
衛星の打ち上げロケット
LightSail-A は、超小型衛星教育プログラム(ELaNa) の下で、Atlas V ロケット
により他衛星と一緒に打ち上げられる計画である。LightSail-B と Prox-1 衛星
は、SpaceX 社の新しいファルコン重工ロケットに乗って軌道に打ち上げられる。
LightSail-1 の開発に携わる契約業者
Stellar Exploration社は、LightSail-1 衛星のシステム統合を提供することと、
ブームとセイルモジュールを設計して構築する契約を結んだ。そしてセンサーの
インターフェース基板と展開可能単一アンテナの設計を請け負った。
空軍防衛研究所(Air Force Research Laboratory, AFRL)は、衛星のための TRAC
ブームを提供することを契約した。LightSail-1 衛星とのランデブーと近接操作
を行うための Prox-1 衛星は、ジョージア工科大学により開発された。
一方、CalPoly(カリフォルニア工科大学) は、衛星ミッションのためのキューブ
サットプラットフォームを供給する契約をした。Sinclair Interplanetary社は、
衛星の姿勢制御システムで使用されるモーメンタムホイールを提供した。