GMSK Q&A翻訳2009年02月24日 18時55分

(質問)
Cute-II(CO-65) を始めるために、GMSK について調べ始めた。
(私は外付け TNC PK96 を所持している。)
綺麗な TS-2000 には、FM/AM/USB/LSB/CW の各モードがある。
GMSK には、FM つまり FSK を使えばよいのだろうか?

(回答1)
AO-51 は、9600 GMSK で動作している。多くの人は AO-51 の GMSK デジタルを
PSKデコーダーで受信している。初期の UoSats、および それに続く衛星は PSK
で動作していた。無理もない話だが、GMSK を PSKデコーダーで受信するという
ことがしばらく続いている。あなたの TNC にオシロスコープを接続すると TNC
は GMSK と PSK の違いが確認できるだろう。 TNC-3S には GMSK セレクターが
あるが、それが送信と受信の両方だったかどうかは覚えていない。 それを思い
出すのを待つか、あるいは後で取説書を読もう。 ところで、あなたの PK96 は
GMSK で良く動作するはずだ。

(回答2)
伝統的に あなたが無線機を USB または LSB に設定するのに対し、FM, FSK は
ナローバンドの RTTY タイプのモードである。あなたの TNC モデムは、信号が
リミッター/ディスクリミネーターを通過してしまうと思われるので、TS-2000
を FM モードにする必要がある。

GMSK は FSK であるが、二つの特異な特徴を持っている。

第一に、変調指数(符号を変化させる速さ)は GMSK においては常に 0.5 であり
状態変更は ゼロクロス(波形が+-ゼロを横切る時)に発生し、位相は連続的な
変化を伴う。 第二には、スクランブラーの後に 1 と 0 がガウスフィルターを
通過し、FM 搬送波を変調するということで、それは ガウスフィルターの -3dB
ポイントが BT(帯域幅時間,Bandwidth-Time)によって決定される。(詳細不明)

GMSK の最大の利点は、シンボル (intersymbol?) 干渉の犠牲により隣接チャン
ネル干渉を減少させるということである。GMSK を行うために、このミッション
を選択して チップを購入する理由になるかどうかはわからない。

ここに、GMSK の大変良い導入書がある。
http://sss-mag.com/pdf/gmsk_tut.pdf

理論上それは最適ではないかもしれないが、標準の 9k6 G3RUH モデムによって
GMSK を復調することができるに違いない。

(訳者補足)
この GMSK翻訳に際し、ji1izr 局に多くの技術的アドバイスをいただきました。
MSK は位相変調ですが、位相の進み具合の差が データ(0 or 1)を表わし、GMSK
は その進み具合を急激にではなく、緩急緩として周波数帯域を少なくする方式
だということです。なお、GMSK については 次の書籍(絶版)が参考になります。

HAM Journal No.101 特集テーマ デジタル/データ通信 (CQ出版社)
http://www.cqpub.co.jp/HAMJournal/contents/HAMJ_101.htm

コメント

_ ji1izr ― 2009年02月24日 23時54分

こんばんは、Blogいつも拝見しています。上記HamJournalNo.101手元にあります。GMSKの特集号となっていますですので、amsat-bbのQ&Aを理解するのに役に立ちました。変調インデックスと言っているのは変調指数のことと思います。また、この文献によると「符号を変化させるスピード」と記述されています。また、GMSKはFSKを発展させたMSKの占有帯域を狭めるために、ガウシャンフィルターというものを通過させたものらしいとのことですが、詳細はまだ理解できていません。(意味不明)と記述された部分は「第一に変調指数はGMSKにおいて常に0.5であり、状態変化はゼロクロス(波形が+-ゼロを横切る時)に発生し、位相は連続的な変化を伴う」という意味(理解しにくいとは思いますが)となると思います。MSKは位相変調ですが、位相の進み具合の差がデータ(0か1か)を表すらしいですが、GMSKはその進み方を急激にではなく緩急緩として周波数帯域を少なくする方式とのことです。(時間があまりとれないので、わかりにくくなり、すみません。)

_ JE9PEL/1 ― 2009年02月25日 16時54分

取り急ぎ。
ご連絡ありがとうございます。
あとで翻訳を正しく差し替えます。

_ JH4XSY/1 ― 2009年02月26日 21時32分

リンク先の資料によると,Intersymbol Interference(符号間干渉)とは,前後の符号から混信が生ずる(0/1の判定を誤る可能性がある)ということだそうです。周波数域の圧縮は時間域での伸張となるため,シカタガナイかな。 また同資料の図4を見れば BTにより帯域が変わる のがよくわかると思います。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

※投稿には管理者が設定した質問に答える必要があります。

名前:
メールアドレス:
URL:
次の質問に答えてください:
Tropical fish?

コメント:

トラックバック