衛星の中心周波数(Center Frequency)を手入力する部分を改良しました。最初に
画面右側に周波数を記入しておけば、あとは Calsat32 と同期して VLOOKUP関数
で自動的に飛ぶようにしました。Up周波数のない衛星には空欄でもダミー値でも
大丈夫です。この Excelファイル V2.0 では一切手を加えず、ドップラーシフト
に同期して時々刻々と変化する Uplink, Downlink周波数が赤字で表示されます。
では、この Excelファイルに使われている数式について解説します。画面左上の
MJD・Azimuth・Elevation・Range・RangeRate・MeanAnomaly・Revolution・Xg・Yg・Zg に
記載する数式は前回述べたとおりです。画面左下の Center Frequency(Up,Dw)は
今述べたように、VLOOKUP関数で飛んできます。次に Doppler Frequency(Up,Dw)
について解説します。
Calsat32 から得られる RangeRate(距離変化) は人工衛星から見た観測点の相対
速度です。ドップラーシフト周波数(Dw)を fs, 衛星中心周波数(Dw)を Fd, 相対
速度を v, 電波速度を c とすると、ドップラーシフト周波数(Dw)の fs は 次の
式で計算することができます。
fs=-fd×(v/c) ・・・ セルC21に入力する数式は、=(-1)*C19*(C10/(3*10^8))
そしてダウンリンク周波数 Downlink Frequency は、次の式で計算できます。
Center Frequency(Dw) + Doppler Frequency(Dw)
つまり セルC23に入力する数式は =C19+C21 とし、結果が赤字で表示されます。
同様にして、ドップラーシフト周波数(Up)を fs, 衛星中心周波数(Up) を fu,
相対速度を v, 電波速度を c とすると、ドップラーシフト周波数(Up)の fs は、
次の式で計算することができます。
fs=+fu×(v/c) ・・・ セルC20に入力する数式は、=C18*(C10/(3*10^8))
そしてアップリンク周波数 Uplink Frequency は、次の式で計算できます。
Center Frequency(Up) + Doppler Frequency(Up)
つまり セルC22に入力する数式は =C18+C20 とし、結果が赤字で表示されます。